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温泉銘 温泉銘

温 泉 銘(おんせんめい)【Wēn quán míng】

中国,唐第2代太宗の行書作品。この温泉は現在の西安の東方,臨潼(りんどう)県の驪山(りざん)温泉のことで,太宗はこの地に離宮を造営し,たびたび来遊し,温泉銘の碑を立てた。碑は現存しないが,その拓本の一部分が,剪装巻子本の形で,フランスのペリオがもち帰った敦煌(とんこう)文書の中から発見され,羅振玉によって,太宗の自撰自書と断定された。奔放自在な,中国史上屈指の大皇帝の書らしい書で,同じく太宗の自撰自書と考えられる《晋祠銘》とともに高い評価を得ている。